届かぬ特別定額給付金

可及的速やかに給付するはずだった10万円の特別定額給付金が未だに滞っている。名古屋市では6月中に給付出来ないかもしれないという。菅官房長官は「5月の出来るだけ早い時期に」と言っているが、現場の自治体では作業が混乱している。寝屋川市では2千人以上に二重給付してしまった。特に大都市では確認作業に手間取っている。何故なのだろう。諸悪の根源は、国の申請サイト「マイナポータル」の不備だ。政府は速さと人の無接触を理由に電子申請を推奨しているが、マイナポータルのマイナンバーと自治体が保有する住民基本台帳とが連動されていない。折角電子申請しても、自治体では一つひとつ手作業で住民基本台帳と照合しなければならない。しかも申請者側にとってもマイナポータルで確実に申請出来たのか確認出来ないため何度も申請を繰り返す人がいるという。加えて誤記も多い。それらを全て照合しなくてはならないから、作業は雪だるま式に増える。政府は特設ホームページで各市区町村の給付状況を公表しているが、支給開始競争を煽っているとしか言い様がない。政府のやっつけ仕事に自治体の不満は爆発寸前だ。