コロナと肥満

新型コロナウイルスによる日本の死者数は、100万人当たり5人と欧米諸国に較べると二桁低い。その理由の一つとして肥満が挙げられている。肥満度はあのお馴染みのBMI(BODY MASS INDEX)(体重kg÷身長m÷身長m)で仕分けが出来るという。定義は、低体重(18.5以下)、標準(18.5~24.9)、過体重(25.0~29.9)、肥満(30~34.9)、高度肥満(35以上)。英国のデータによると、集中治療を受けた患者のBMIは、25~30未満は全体の34.9%、30~40未満31%、40以上7.5%と肥満の男性が多かったとのこと。肥大蓄積した内臓脂肪細胞から炎症性のアディポサイトカインが大量産生されるとともに、抗炎症性のアディポネクチンが産生減少し、脂肪組織の慢性炎症が起こり、免疫系の暴走であるサイトカインストームが起きやすくなると言われている。新型コロナウイルスは特に肥満の男性高齢者にサイトカインストームを起こりやすくさせ死亡に至らしめるのではないかと考えられているとのこと。日本人にとって、肥満が少なくBCG接種していたことが幸いしたのかもしれない。