最近の若い者は

今日は成人式。以前は15日だったので、月曜日に移動したことに違和感を覚える。でも今日が祝日の成人式だ。成人式のテレビニュースを見ていると、相変わらずだなと思う。一時よりも荒れ方は温和しくなったが、荒れる奴はいる。艶やかな晴れ着姿の笑顔の裏には、アホ親が映る。極めて奇抜な身なりをした若造が、天下を取ったように傍若無人に振る舞っている。日本の将来は平気なのだろうかと心配になる。思わず「最近の若い者は」と呟いてしまう。でも、考えてみると自分の若いときも「最近の若い者は」と言われたのだろう。「最近の若い者は」は大昔から言われ続けているようだ。紀元前のギリシアのプラトンも「最近の若い奴は人の言うことを聞かん」と嘆いている。日本の平安時代の文書にもこの種の記載がある。近代では山本五十六の名言がある。五十六は「年寄りは、今どきの若い者などということを絶対に言うな。何故なら、われわれ年寄りが若かった時に同じことを言われたはずだからだ」と言った。更に「何が出来るか、とその可能性を発見してやってくれ」と締め括ったという。五十六の名言は現代でも生きている。でも、テレビ映像と五十六の名言とのギャップが大きすぎる。五十六の寛容さがひしひしと伝わってくる。