「身の丈」と「雨男」

閣僚の失言が相次ぎ野党が気炎を上げている。萩生田文科相は大学入試に導入される英語民間試験をめぐり、家庭環境によって不利になる受験生が出てくる可能性を問われ「身の丈に合わせて頑張ってもらえれば」と答えた。河野防衛相は自身の政治資金パーティーで「私はよく雨男と言われた。防衛大臣になってからすでに台風が三つ」と発言した。両者とも野党とマスコミから批判を受けて謝罪をした。だが、質は全く異なるレベルだ。萩生田発言の問題点は2つ。一つは教育機会の公平性の無視で、もう一つは英語民間試験の欠陥の放置だ。文科相としての資質に欠ける。野党もマスコミも追求すべき問題だと思う。一方、河野発言は災害を絡めて笑いを誘ったと批難されているが、発言内容は自衛隊が災害に役立っていることを述べた流れの中での発言だ。発言の一部を切り取り、発言の趣旨を屈曲させている。ただ騒ぐことだけが狙いの野党とマスコミの卑屈さを感じる。野党とマスコミには常識が必要だ。見識があると良い。でも現状は非常識が見識を駆逐している。