子供は動物好き

タイの国立公園の滝にゾウが次々と転落し6頭が死んだとのニュース。ゾウの鳴き声が園内に響き渡り、公園職員が捜索したところ、滝で3歳くらいの子供のゾウを含む6頭が死んでいるのが見つかったとのこと。当局は、先に滝に落ちた子供を助けるため、親や仲間のゾウが近づいて転落したり、溺れたりしたと推測している。近くの岩場では衰弱したゾウ2頭も見つかり、ロープを使って安全な場所に移したという。ゾウはタイで神聖な動物とされている。神聖とされる理由が分かるような気がする。獅子は我が子を千尋の谷に落とすという諺がある。生まれたばかりの子を深い谷に落とし、這い上がってきた生命力の強い子供のみを育てるという言い伝えだ。転じて、本当に深い愛情をもつ相手にわざと試練を与えて成長させること、という意味になっている。人間社会では、躾けと称し子供を虐待死させた両親の裁判が行われている。この父親は、子供を思ってのことと主張しているが、己の満足のために行ったのは明らかだ。動物は子供のためなら我が身を投げ出すのに、人間は自己満足のために子供を殺めることもある。子供が動物好きなのは生まれ持った防衛本能なのかもしれない。