言葉の独り歩き

泉明石市長の「燃やしてしまえ」発言が独り歩きしている。2年前の出来事だが何故か市長選直前に再燃した。でも問題の「燃やしてしまえ」には前後の文脈がある。それをカットしては真意が伝わらない。経緯はこうだ。交通事故の多い通りがあった。安全確保のため7年前に道路を拡幅することになった。殆どの家が立ち退いたが1軒だけ残ってしまった。安全は確保されていない。その現状に市長は担当者の無責任さを責めた。「何故7年も放置したのか。職責を全うしろ。出来ないのなら燃やしてしまえ。賠償はお前らがしろ。役所はしんどい仕事をするのだ」という具合。市長の真意は「燃やしてしまえ」ではないことは明らかだ。不甲斐ない部下を鼓舞する激励に過ぎない。部課長の発言であれば良くある話だ。でも市長は絶対権力者だから少しきつ過ぎる。だから問題にもなっているのかもしれない。本当の問題は「市長の発言としては少しきつ過ぎる」だけだと思う。しかし、近年はこのような熱血漢の市長はいない。懐柔や搦め手や無言のパワハラで相手を籠絡するのが多い。では、市民としてどちらが好ましいのだろう。勿論、熱血漢を期待しているはず。泉明石市長は、もっと意思表示を明らかにして発信べきだったと思う。泉明石市長の敗因は、トランプのようにツイッターを効率良く利用出来なかったことなのかもしれない。