やぶ蛇の記者会見

フランス当局が捜査を開始した東京五輪賄賂疑惑に関し竹田会長が記者会見を開き、己の潔白を訴えた。しかし、8分後に会見を打ち切り記者質疑には応じなかった。当時東京五輪準備委員会は陸上界のトップであるディアク氏の息子のコンサルタント会社に2億3千万円を支払った。でもコンサルタント会社は実態のないペーパーカンパニー。だが親のディアクは大票田のアフリカで集票力がある。五輪は招致活動の度に賄賂が問題になる。今では1票10万ドルが相場になっているという。2億3千万円で20票が見込める。事実関係と五輪の裏常識を考えれば、2億3千万円は迂回賄賂と見做すのが妥当だ。竹田会長は状況証拠だけで限りなくクロに近いと言える。その竹田会長が自主的に会見を開くという。潔白を証明することを期待した。ところが、口では潔白だと言うが、何一つとして証明するものは無かった。しかも、質問を一切受け付けず、捜査中だからコメントは控えると逃げるように会場を去った。誰が見ても後ろめたさが目立つ。竹田会長は疑惑を晴らすチャンスを、自ら疑惑を益々深いものにしてしまった。やぶ蛇の記者会見と言えそうだ。