ムーアの法則の終焉で

今から30年くらい前に、開発ヒアリングの席上でLSI開発担当者から「ムーアの法則」を聞いたことがある。ムーアの法則とは、集積回路上のトランジスタ数は1.5年ごとに倍になるというもの。しかもコストパフォーマンスを満たす必要がある。まさに日進月歩の開発競争だ。ムーアの法則は経験則だから10年も経てば限界を迎えるだろうと当時の自分は思っていた。ところが、驚くべきことに30年後の現在までムーアの法則は生き続けてきた。技術開発の果てしなさに驚嘆する。しかし、グラフィックスチップメーカーのNVIDIAのCEOは、もはやムーアの法則は成り立たないと断言している。今までムーアの法則が成り立っていたからこそスマホの定期的な進化が実現化し、毎年毎年新製品を発表し売ることが出来た。もしムーアの法則が終焉すれば新製品競争も状況が変わってくる。まさに電気・電子業界も潮目を迎えているのかもしれない。