いざなぎ景気超えって

内閣府が高度経済成長期の「いざなぎ景気」の長さを超えたと正式に判定した。正式な認定を景気動向指数研究会がしたからだ。果たして実感している人などいるのだろうか。日銀が金融バズーカを放って富裕層や大企業は豊かになった。しかし、その富は国民全体にしたたり落ちず消費は伸びず、インフレ率2%は遥か彼方だ。この間、トリクルダウンなどは仮説に過ぎなかったことだけが実証された。内閣府は2012年12月から続いていると言うが、実際は2014年の消費増税で2年間落ち込んでいる。この間を如何に評価するで景気の長さは変わってくる。それを検証する景気動向指数研究会などはまさに御用学者の集まりと言えそうだ。実態の伴わない景気の長さなど何の意味があるのだろうか。未だに「デフレ脱却のために」と言っている安倍政権のバーチャル応援団のようなもの。いずれにしても景気動向指数研究会の景気の定義が古過ぎて現在に合っていないか、そもそも定義が間違っているか、それとも事象を曲解しているか、に違いない。