フリーズしてしまった日本

トランプが、エルサレムはイスラエルの首都だと宣言し、米国大使館をエルサレムに移すと表明した。やっとイスラエルとパレスチナが暴力によらずに話し合いの場に着こうとしているのに、エルサレムの帰属はイスラエルとパレスチナの和平交渉で決めるとしてきた歴代米政権の方針をひっくり返した。お陰で平和的解決の行き場は無くなった。イスラエルを除く世界中の国々がトランプの唐突な表明から来るであろう中東の混乱に懸念を抱いている。ところが、米国、サウジ、イラン、エジプト、トルコそしてイスラエルとも仲の良い国がトランプの表明に対し非難も肯定もしていない。それが悲しいことに我が国日本政府だ。日本の殆どの国民は平和的な解決を望んでいる。だが、その国民の声は世界に反映されていない。おかしいと思う。何故という質問に、河野外相は「トランプ氏の中東和平促進への努力を評価する。情勢悪化を懸念している。日本は大使館を移動するつもりはない」としどろもどろだ。菅官房長官は「米国が発表したばかりで予断を持って発言することは差し控えたい」と賛否を避けた。河野よりもっと酷い。更に輪をかけて酷いのが二階幹事長で「日本は日米同盟を結んでいる」と訳の分からないことを言う。ただ分かることは「日本はフリーズしてしまった」ということだ。政府はサウジ、イラン、エジプト、トルコとの絆をどう思っているのだろうか。いざという時、頼りにならない友達ほど当てにならないものは無い。残念の一言に過ぎる。