護憲民主党の方が

希望の党から排除されたリベラル派枝野が立憲民主党を立ち上げた。民進党が保守系とリベラルに分かれ、分かり易い構図になった。それにしても「立憲民主党」とは、古色蒼然たる名称を選んだものだ。立憲何々党という言葉は半世紀以上前の高校時代に授業で聞いたことがある。もう忘れてしまったので調べてみると、明治時代に大隈重信が中心となって結成した「立憲改進党」だ。どうやら党名というものは、進化しない類いらしい。いや中身が進化していない所為かもしれない。辞書によると、立憲主義とは「憲法に基づいて政治を行うという原理」と書いてある。今の日本は立憲主義なのだから、ことさら「立憲民主党」と名乗るのは奇妙な感じがする。寧ろ「護憲民主党」と名乗った方が当を得ていると思う。今回の衆院選の焦点の一つは改憲か護憲かだ。自民は憲法に自衛隊を明記する積極的な改憲派で、希望は具体策は無いが心情的な改憲派で、立憲民主と共産が頑固な護憲派に色分け出来る。今回の選挙で改憲派が圧倒的多数になる。だが、国民の間では憲法論議など盛り上がってはいない。政治家だけが先走りしている。国民も憲法とは何か、どういう位置づけなのか、どうあるべきなのかを考える時期が来つつあるようだ。