何故唐突に新元号なのか

政府が唐突に「2019年1月1日に皇太子が天皇に即位し、同日から新元号とする検討に入った」と発表した。有識者会議の最終報告もまだなのに、何か変だ。天皇陛下は昨年8月に生前退位のご意向をテレビを通して発表された。学習院のご学友に語ったご意向は、摂政のような一時的なものはダメ、自分だけでなく、以降も生前退位出来るようにしてほしいと、恒久化を望んでいる。各紙の世論調査でも、国民の7割以上が恒久化を望んでいる。ところが、有識者会議では、初めのうちは議論百出だったが、どういう訳か、一代限りの特別法が最終結論になるようだ。天皇も国民も恒久化を望んでいるのに、有識者会議の結論は真逆に進んでいる。例によって、有識者会議は「結論ありき」のやらせ会議のようだ。安倍首相は、皇室典範の改正には反対だ。女性・女系天皇誕生につながる典範改正の議論を避けたいからだ。更に、改憲スケジュールにも影響を与えるからだ。だから、有無を言わさず、一代限りの特別法で退位させる方法に拘ったに違いない。たかが一首相が、天皇陛下と国民の意思を無理矢理ねじ曲げている。特別法というのはくせ者だ。時の政権の都合次第で、特別法で強制的に退位させることも出来るということだ。それが正に2年後に起きようとしている。では、本当に恒久化は難しいのだろうか。天皇陛下に意思があり、皇太子が成人していて、皇室会議で了承を得れば生前退位出来ると皇室典範に書き加えれば済むことだ。新元号のニュースは、マスコミや国民に対する目眩ましであることは間違いなさそうだ。