鳥インフルエンザの教訓

三重県、栃木県のオオタカ、名古屋の東山動植物園のコクチョウとマガモ、青森県のカモと言うと、何を意味するだろう。実は鳥インフルエンザH5N6型に罹った鳥たちだ。鳥インフルエンザの感染が各地で出ている影響で、動物園や鳥類展示施設などで休園やイベントの中止が相次いでいるという。来年の干支は酉だが、酉年のイベントもピンチを迎えている。更に深刻なのは鶏。日本の各地で大量の鶏の処分が行われている。でも日本の対応は早かった。先月下旬に鳥取県の野鳥のふんからH5N6型のウイルスが検出されたことを受け、日にちを置かずにすぐ最高のレベル3に引き上げた。一方韓国でも鳥インフルエンザが猛威をふるっているが状況は全く違う。先月中旬にウイルスが検出されたが、警報が出たのは1週間後と出遅れた。手遅れで既に1千万羽が殺処分されたが、被害は広がるばかり。史上最悪の被害が予想されている。更に酷いのは、感染が確認された養鶏場が、感染疑い申告をする直前に出荷した。鶏肉だけでなく約200万個の卵も出荷され、全国の大型スーパーなどに流通しているという。困った国だと思う。だが待てよ。日本でも20年位前は、京都でインフルをひた隠して問題になった養鶏場があったのを思い出した。現在、日本は失敗の経験を生かし、韓国はまだ経験中ということかもしれない。経験の問題であり、国民性の問題ではないことを願いたいものだ。