リオも東京もNOを

リオ五輪の開催までに50日を切った。ブラジル大統領は弾劾裁判で職務停止中の身だ。五輪の準備は遅れている。ブラジル国民は、国民生活を第一に考えろと猛烈に反対している。更にここにきてリオ州政府は、深刻な財政危機に陥り五輪開催の義務は果たせないと非常事態を宣言した。政府からの援助が無ければ開催は不可能という政府への無心でもあるようだ。招致当時に較べ経済が下り坂とはいえ、当初から五輪招致には無理が有り過ぎたのだ。一体誰のため何のための五輪なのだろうと不思議に思う。一方、参加者側にも相当無理がある。国際陸連は組織的ドーピングのロシアに対しリオ五輪を含む国際競技大会への出場を認めない決定を下した。ロシアのドーピング文化は根強く、改善する傾向も見られない。ドーピングを隠蔽していたロシア・スポーツ相は「ドーピングをしていない選手は出場させるべき」と主張していると言い出す始末で、何が何だか分からない。まさに混乱している。更にプーチン大統領までもが「ドーピング問題は極めて政治的にロシアを攻撃している」と言う始末。だが、大統領の意見とは裏腹に、ロシアのドーピング不正を暴く機関の幹部が何故か突然2人も亡くなっている。ロシアは毒殺が得意技でもある。更にリオを引き継ぐ東京の顔も、汚れたままで跡継ぎは決まっていない。それが現実だ。利権塗れで金のかかり過ぎる五輪を、このままま存続させて良いのだろうか。リオはNOと言い、東京もNOと言うべきだと思う。そのNOこそが、五輪を本来の健全なる五輪に再生させるに違いないと確信している。従って、リオも東京も五輪中止、大賛成。