燃費計測の国際標準

スズキの燃費不正問題で鈴木会長がCEOを返上し、技術担当副社長は辞任した。スズキは法令とは違う方法で燃費を測定していただけだから、悪質な三菱自動車やフォルクスワーゲンに較べれば罪は軽い。自動車は燃費が売りになる。だから燃費測定法は重要だ。燃費計測の方法は、60km/h定地走行燃費、10モード燃費、10・15モード燃費、そしてJC08モード燃費と変遷してきた。だが、これらの計測方法は、実際の燃費とは大きなかい離がある。10・15モード燃費で15km/hと表示されれば、実用燃費は10km/h程度かと推測するのが常識だ。国交省と経産省は現行のJC08モード燃費に代わる新方式の計測方法を2018年に導入するという。国際標準の試験法だという。ところが内容的には現行法のマイナーチェンジでしかないようだ。ユーザーが燃費について知りたいことは、実用的な燃費。街中で走った時は何km/hなのか、高速道路では何km/hになるのかということだ。燃費計測値が実用値とほぼ一致するようになれば、自動車メーカーの燃費不正問題など起きる訳がない。国交省と経産省は、実用値と一致する燃費計測法を作り上げるべきだと思う。それが出来ればまさに日本初の国際標準が生まれることになるはずだ。