邪魔する国交省

増え続ける空家問題が深刻化している。空家は全国で800万戸以上あり総住宅数の1割を超えている。撤去するには2百万円程度の費用が必要だし、撤去して更地にすれば固定資産税が上がる。だから空家として放置される傾向にあるが、放火やゴミの投棄などの対象になりスラム化は周辺住民には大きな迷惑だ。一方リノベーションしてシェアハウスや高齢者のグループホームに活用すれば一石二鳥の対策になる。東京都で最も空家率が高い豊島区が、空家をリノベーションして活用する方法を考えだし条例化した。まさに一石二鳥の名案だ。ところが何と国交省が「法を超える部分がある」とまったをかけた。でも建築基準法上、人口25万人以上の豊島区には独自に建築確認できる法的権限がある。法的には豊島区側が正しいはずだ。国交省の反対理由は全国一律の法規になっていないということらしい。では早急に法を現状に合ったものに改正しすれば良い。だが腰が重い。一方豊島区はフットワークが軽い。これは中央官庁が社会を住み良くすることを邪魔する典型的な例だ。公明党の石井国交相は真摯に前向きな気持ちで仕事をする気があるのだろうか。