男女の区別と差別

米政府が全米の公立学校に対しトランスジェンダーのトイレ使用について通達を出した。トランスジェンダーとは、出生時の性と自身の認識する性が一致しない人のこと。通達は、トランスジェンダーの生徒に自分の認識する性に応じたトイレや施設を使わせるよう指示する内容になっている。通達は性別による差別を禁じた連邦法に基づくものだというから、米国の平等への意識は徹底していると感心する。米国でも世論を二分する議論になっているようだが、日本では話題の対象にも上りそうもない。確かに日本にもトランスジェンダーはいる。嘗て自分の傍にもトランスジェンダーの女性がいたことがある。いつも男装をしていたが、トイレは自覚して女性用を使用していた。これが日本の現状だと思う。米国は兎も角、もし日本に同じ通達が出されたら、どうなるのだろうかと推測してみた。間違いなく、日本に一気にトランスジェンダーが増えるに違いない。しかも自称トランスジェンダーがだ。やがて日本中の公立学校のトイレは、男女の区別が無くなる。そして誰も学校のトイレを使わなくなるに違いない。トランスジェンダーにとっては、現行の男女の区別が辛いかもしれない。だが、その垣根を取り払ってしまえば、ハチャメチャな世界が待ち構えているだろう。男女の区別と差別ということを、もっと根本から考えるべきだと思う。更に言えば、米国は、性別よりも人種の差別について、実効的な通達を出すべきだと思うのだが。