ロマン溢れる考古学

カナダの15歳の少年が、ジャングルに被われたマヤの古代都市を発見することに成功したとのニュースには驚いた。メキシコのユカタン半島には多くのマヤ遺跡が眠っている。だが、ジャングルが深く、専門の考古学者でも新たに遺跡を発見するのは難しい。それを15歳の少年が発見したことに驚いたが、もっと驚いたのはその発見方法だ。この少年は以前から中央アメリカの古代文明に興味を惹かれていたようだ。星座の星の並びとマヤの古代都市の配置を観察していた時、星座の星とマヤの古代都市の位置に関連性があることを発見。22の星座の星が117のマヤの都市に一致していることを確認した。更に、23番目の星座の星の一つに一致する都市がないことに気付いた。少年はカナダの宇宙局に事情を説明し、その場所の衛星写真を撮影。そしてピラミッドと思われる古代都市の一部を発見するに至ったとのこと。一方テキサス大学の考古学者は、遺跡が多いので、それを意味のある配置だと勘違いしたのではないかと否定的だ。だが、マヤ文明は、天文学に精通し極めて正確な暦を持っていたことで有名だ。天上の星の配置通りに地上に都市を作り上げることは、極めてリーズナブルに思えてならない。考古学学会は単に否定せずに、少年の発見過程を学術的に検証すべきだと思う。それにしてもロマン溢れる若い考古学者だと思う。