寝付けなくて

昨日ブログに書いたイグ・ノーベル賞物理学賞に触発されたのか、自分の老化現象が気になりだした。そう言えば、と言うよりもここ10年来、睡眠時間が短くなったと自覚している。短くなる原因は、睡眠で疲労を回復するのに必要な程には疲労しなくなったこととか、本能が老い先短くなったのを感じとり出来る限りの覚醒時間を求めているとか、色々言われている。だが自分は、それ程疲労が溜まるようなことはしていないし、無理やり長生きをしたいとも思ってはいない。でも確実に睡眠時間は短くなっている。若い頃は、時間が許すと丸2日くらい寝続けたこともある。その時は、父から「目が溶けて無くなってしまうぞ」と怒られたものだ。だがその頃は父の言葉が無視できるほど些細なことにしか聞こえなかった。69歳の今、床に入っても寝付けない時間は長くなった。感覚的には一晩中覚醒している気分になる時もある。しかし「寝なくては」という強迫観念に囚われたことはない。人間は眠くなれば寝るものだと思っている。眠れないのは体が欲していないのだと割り切っている。よく聞く話で、眠れない時の御呪いには羊を数えるとか色々ある。昔は何種かを試したことはあるが効いたものはない。だから今も信じてはいない。でも最近眠るコツを掴んだ。目を瞑った時に、全身に力を入れてから脱力し、意識を4つの手足の先に集中するのだ。人間の脳は、一つの事にしか集中出来ない。それを逆手に取るのだ。脳が無になる。これを実行するようになって、寝付きは早くなった。だが、目覚めは早い。では次なる目標を遅起きにするべきななのだろうか。でもそれは止めようと思う。睡眠時間は自然の摂理なのだから。眠くなれば寝る、目が覚めれば起きる。これが自然な生き方だと思う。悠々自適というのだろうか。たかが老人の戯言だ。若者には申し訳ないが、これがあるがままに生きストレスを溜めないコツなのかもしれないとも思う。