マグロとサンマ

クロマグロの漁獲量が激減してから10年は過ぎた。世界的に漁獲規制が始まり、全面禁漁のルールも導入された。未成魚も対象になり、沿岸の定置網漁では未成魚が掛からないように入口を狭めた為、他の魚が獲れなくなり廃業寸前になっているという。大西洋域では厳しい規制を導入した結果、クロマグロの資源量が急回復し今年から漁獲枠を拡大したとのこと。太平洋域でも持続可能な漁業が出来るよう、クロマグロ最大消費国の日本が主導性を発揮すべきだと思う。一方、庶民の味方と言われていたサンマも漁獲量が激減していて、漁師は廃業しかないと諦め顔だ。激減の理由は、台湾や中国の大型漁船による公海での漁獲とのこと。サンマが日本沿岸に来る前に公海で大量に獲られてしまうのだ。日本、中国、カナダなどが資源保護のための国際条約を締結し、先日初会合が開かれた。サンマも最早沿岸漁業の域にはない。海洋王国である日本が実質的な海洋王国になるためにも、日本が本腰を入れて世界をリードすべき時だと思う。