法定講習会に出席して

マンション管理士の2回目となる法定講習会に出席した。マンション管理士には5年毎の法定講習会が義務付けられている。平成16年度にマンション管理士を取得したので、10年後の平成26年度である今年が2回目の受講の年であった。法定講習会の意義は、本来その後の法律などの改正を周知徹底させるためにある。ところが実態は、改正部分の説明はほんの一部で、殆んどがマンション管理士としての業務内容の再確認に過ぎない。忘れないでね、というオサライなのだ。マンション管理士として活動していない自分にとっても、分かりきったことを繰り返す講習会なので価値はない。実際に活動しているマンション管理士にとっては極めて苦痛の時間に違いない。マンション管理士の仕事は、管理組合や理事長へのアドバイスだが、未だに活躍の場は少ないようだ。資料によると、管理組合の専門家活用状況は、建築士24%、弁護士19%、マンション管理士16%とのこと。そしてトラブルの処理法については、管理組合内での話し合い69%、マンション管理業者に相談48%だが、マンション管理士に相談はたったの4%なのだ。これが今回の法定講習会で得た情報という成果だ。一方マンション管理士会の組織は発展を遂げている。鶏と卵はどちらが先かは分からないが、マンション管理士会は明らかに組織作りが先行している。リンカーンの「人民の人民による人民のための政治」という言葉は有名だが、人民をマンション管理士に置き換えると全てに納得がいきそうだ。