薬は本当に効くのか

昔痛風を患って以来ザイロリックを服用し続けているが、掛かり付けの医者が新薬の評判が良いので替えてみないかと薦めてきた。それで思った。ザイロリックは本当に効果があったのだろうか、新薬はどうなのだろうかと。薬が効能書き通り効くのかどうか、本当のところは、本人にも医者にも分からない。効くという噂を信じているだけだ。ところが世界には中立的に科学的な根拠で薬を評価するコクランという団体があるとのこと。そのコクランが、ファイザーのタミフルは殆んど効果が無いと発表した。当のファイザーを除外して、ロシュとグラクソの臨床試験データを解析した結果だ。科学的な根拠に基づいてタミフルが効かないことを立証し、かつ公表したのだ。結局インフルエンザの特効薬タミフルは、それを開発したファイザーが臨床試験データのいいとこ取りした結果に過ぎないことが分かってしまったことになる。薬の開発は秘密な部分が多すぎる。つい先頃日本でもノバルティスの高血圧症治療薬の臨床研究データ不正が騒がれたばかりだ。だが幸いにも今年の5月にコクランの日本支部が設立された。これを契機に是非とも製薬メーカーの情報オープン化とコクラン・ジャパンの活躍を期待したいものだ。