ネクタイと電線

小池元環境相が「ネクタイの次は電線を取りたい」と意欲を見せているようだ。クールビズの主導で味をしめ、次は東京五輪開催を見据えパリのような電線のない見栄えのする街並みにしたいとのこと。クールビズはマスコミ受けは良いが失敗策だったと思う。ネクタイを取れば一様に涼しくなる訳ではない。テレビに映る政治家のノーネクタイ姿は、むさ苦しいし見苦しい。見ているだけで暑さが増す。いまは技術開発が進み、スーツや下着もクールなものが定着し見た目も清楚で涼やかだ。どうやら掛け声は良かったが道を間違えてしまったようだ。そして次なる電線もネクタイの轍を踏みそうな気配が有りありだ。見栄えは良くなるが金がかかる。そもそも無電線化は自民の成長戦略の議論の中で生まれたが、インフラ整備をすれば成長だとする考え方は余りにも短絡的。工事に巨額を注ぎ込めば、完成の暁には財政の苦しみが待っていることは、もう嫌と言うほど経験済みだ。無電線化自体の狙いは良い。景観も良くなるし災害にも強くなる。問題は大金をかけずに達成する方法を見つけることだ。まさに政治家としての真価が問われている。