ガラパゴスのカエル

五輪スピードスケートの日本勢が男女ともメダルゼロの総崩れで終わりそうだ。メダル候補と騒がれた選手もいたが、幕を開けると、外国勢、特にオランダがメダルをほぼ独占した。監督も選手も、外国選手が想像以上に力を付けていたことに驚いたとのこと。そんなことも知らずに今まで何をやってきたのかと思ってしまう。敗因は日本のスピードスケート界の閉鎖性にあるようだ。指導者も選手も海外遠征をしないので、世界の実力を理解していないし、海外で揉まれていないので育っていない。国内では所属企業間の争いに必死なため、全日本としての合同練習はしないし、指導者は所属企業の選手しか教えないとのこと。勿論外国の指導者に教えを乞うたこともない。長野五輪のときにショートトラックの選手を「ミズスマシ」と言って物議を醸した政治家がいたが、今度は「ガラパゴスのカエル」と言うかもしれない。米国も総崩れでメダルはゼロ。米国の選手はレーシングスーツの所為だと言い出し、以前のW杯用スーツに戻したとのこと。だが日本のスーツはメーカーが至れり尽くせりの対応をしている。幸か不幸かスーツの所為には出来ない。残された道は閉鎖性の打破しかないようだ。