静かな里山と猫のいない島

240kmを走り、やっと走行距離1万kmを達成した。2日間ともほぼ計画通り巡り楽しい旅だった。ただ2点ほど想像とはかけ離れたシーンに出くわした。一つは鋸南の水仙ロード。数年間に行った時は、鋸南町が町興しのため町を上げて「水仙の里」を宣伝していたためか、沢山の幟が立ち並び車が通れないほど観光客で溢れかえっていた。ところが今年は幟もなく人も疎らだ。数年前の賑やかさは何だったのだろうかと思った。それにしても日本人とは何と熱し易く冷め易い人種なのだろうと感心した。しかし結果として、水仙ロードが里山の静けさを取り戻したことは良い事だと思う。静かに里山を散策し花を愛でる方が水仙にとっても嬉しいに違いない。もう一つは三浦半島城ケ島の猫。1、2年前に見たテレビでは、城ケ島には沢山の猫が住み着いていた。しかも人馴れしていて猫好きにはたまらない島のように思えた。ところが何処を見ても猫一匹いない。まるで神様がこの世から全ての猫を消し去ってしまったかのようだ。猫のいない城ケ島は魅力が半減する。三浦市は観光政策を間違えたように思う。狐に抓まれたような不思議な気持ちになり、風も強いので早々に島を出て帰路についた。