小粒になった世界の首脳達

G20が閉幕したが、一体何のための会議だったのだろうかと思う。世界の首脳が集まったのに成果はゼロ、と言うよりはマイナスだった。世界経済は、米国の金融緩和の縮小、新興国からの資金流出、中国の影の銀行等問題は山積みだが、経済を安定させるための議論さえなかった。シリアについては、各国の立場ははっきりしたが、結果として混迷を深めただけだった。オバマは国際規範を守るため軍事介入を主張しているが、サリンを使ったのがシリア政府なのか反政府側なのか証拠もない。プーチンや国連事務総長は、軍事介入するには国連安全保障理事会の決議が必要だと主張するが、理事会は機能不全だ。結局シリア問題を解決に導く具体的な提案はなかった。世界の首脳が時間潰しをしたに過ぎない。最大の被害者であるシリア一般国民に手を差し伸べる首脳は皆無だった。世界の首脳が小粒になったということなのだろう。残念。