交通事故死を減らした母親

今年度の交通安全白書によると、交通事故死者数が12年連続で減少し4411人になったとのこと。十数年前は1万人以上だった。人口が1億だから年間で1万人に1人が亡くなるほど多いと言われていた。10年間で半減するほど劇的に改善された例は珍しい。何故劇的に減少したのかを考えてみることは他への波及という点からも価値があると思う。色々な要因が重なっているとは思うが、東名高速での痛ましい事故で子供を亡くした母親が、再発しないよう訴え続けたことが発端になっているような気がする。その訴えが飲酒運転の罰則強化に繋がり、危険運転致死傷罪の施行に至っているのだろう。罰則次第で行動は変わるということなのだろう。見方を変えれば一人の母親の悲しみと執念が何万人もの命を救ったとも言えるし国の文化を変えたとも言える。事故死亡者の半分は65歳以上の高齢者で、その半分が歩行中の事故で4分の1が運転中とのこと。自分は今年67歳になる。くれぐれも半分には入らぬようボケない生活を心掛けるしかあるまい。