錦織とフェデラーの教え

テニス合宿から帰ってきたら、早速疲れを吹き飛ばすグッドニュースが飛び込んできた。世界ランク16位の錦織が2位のフェデラーを破りベスト8入りしたとのこと。何と四大大会に次いで格付けの高いマスターズ大会で2度目の8強入りを果たしたことになる。一昨年は当時1位のジョコビッチを破り、今度は現在2位のフェデラーをも破った。錦織は器用な選手なので、以前はフェデラーやナダルの試合前の練習相手に指名されていたが、それ程の実力の差があったということだ。錦織にとってフェデラーは永遠の目標だった。この勝利は言葉では言い尽くせないほどの喜びであっただろうことは想像に難くない。永年の夢を叶えた錦織は「世界のトップ10入りを目指し、トップ10の選手に勝っていくのが課題」と新たな意欲を示した。まさに「勝って兜の緒を締めよ」を実践していることが、この勝利よりも価値があると思う。一方負けたフェデラーは「またコートで練習するしかない」という言葉を残してコートを去った。これまた勝敗よりも価値のある姿勢だと思う。テニス合宿で勝ち負けの結果だけに拘っていた小さな自分をも吹き飛ばしてくれたグッドニュースであった。