メタンハイドレート開発の加速を

目出度いニュースがあった。日本で初めて海底からメタンハイドレートを採取することに成功したという。石油天然ガス・金属鉱物資源機構が三重県沖の海底より数百メートルの深さの地層から天然ガスの採取に成功した。日本近海には日本の天然ガス消費量の100年分に相当するメタンハイドレートが眠っている。天然ガスと水が結びついたシャーベット状のメタンハイドレートから、天然ガスを採取するには高度な技術が必要。日本はこの技術面で世界をリードしている。メタンハイドレートは石油や石炭に比べ、燃焼時の二酸化炭素排出量が少なく環境面での優位性もある。課題はコストと効率化だ。コストはシェールガスの17倍、通常の天然ガスに較べ採取効率は10分の1。これまで開発に588億円しかかけていない。メタンハイドレートの経済効果は計り知れない。もっと重点的に予算を配分し開発を加速させるべきだ。国土強靭化計画などと称して莫大な金を公共事業に注ぎ込んでも、一過性の経済効果しかないことは既に痛いほど経験している。この予算を削りエネルギー源の自給化加速に充てるべきだと思う。