進化する石炭発電、退化する環境相

東電の石炭火力発電所建設の入札開始に、石原環境相が「非常に心を痛めている」と発言し事実上の待ったをかけた。東電は原子力を当分使えそうもないので他の有効な発電手段を探した。その結論がいま全世界で注目を浴びている石炭発電だ。石炭発電は進化している。昔は石炭を直接燃やしていたので、効率も悪くばい煙や二酸化炭素の発生など問題が多かった。しかし最新技術では、石炭をガス化してガスを燃焼させることにより発電させるので、効率も良くばい煙も二酸化炭素も殆んど出ないクリーンなものになっている。そして発電コストは石油の半分で済み原子力やLNGよりも若干安い。しかも質の悪い褐炭も使用可能で日本には100年分以上の埋蔵量がある。日本にとっては願ったり叶ったりの技術と言える。ところが石原の不勉強のせいで危うく日本の宝物をドブに捨ててしまうところであった。環境庁も漸くその誤りに気付いたようだ。今日副大臣が磯子の最新鋭石炭発電所を視察し、最新鋭石炭発電の輸出を成長戦略の1つに位置付けるべきだとコロッと宗旨替えをした。環境相は早急に処理が必要な放射能汚染対策だけに専念していれば良い。知らないことになまじ口を出すと、恥をかくだけではなく国益を損ねることにもなる。勉強不足の大臣には「沈黙は金」という格言が良く似合う。