日本国憲法が今日で施行65年となる。憲法は日本国における全ての法律のベースになるものだから極めて重要で尊重しなければならない位置付けにある。しかし、存在自体も国外活動も違憲の自衛隊、武器輸出三原則のなし崩し緩和、一票の格差等々違憲状態が続いており、しかも殆んどの国民は憲法の教育を受けたことがないのが現実だ。そして大震災のような緊急時の臨戦態勢についての考え方などは欠落している。そもそも今の憲法は戦後GHQが、日本の再軍事化を絶滅するために作ったもので、今の日本人には馴染んでいない。ただ9条の戦争放棄だけが独り歩きしている。憲法は国の骨幹だから、あるべき憲法を議論することは大切だが、違憲状態を直すための改憲議論や9条維持のための議論を優先することは「木を見て森を見ず」ということになる。まずは、日本は何を理念とするのか、日本人は平和維持ということに対し如何に対処すべきか、国民の権利と義務とは何と考えるのか、緊急時には超法規体制をとるべきか、ということを10年程度の議論を繰り返し国民の総意を煮詰めて行く必要がある。最近の政治的な改憲活動は改憲条件緩和だけを目的に走っているようにみえる。しかし、国民の本質的な議論を経ずして内容が最適化される訳がない。その時自分が生きているかは分からないが、10年後には憲法が日本人気質に馴染んだものに改正されていることを願いたい。
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