全人代の改革提案

中国の最高権力機関である全国人民代表大会が今日閉会した。今年の大会はユニークな提案もあった。エアコン大手の広東志高集団のトップが一人っ子政策の改良案を提案した。現行の一人っ子政策では、農村の夫婦の1人目が女子の場合は例外として2人目を生む権利を持てるが、他の夫婦がそれをお金で取得出来、権利を与えた夫婦は都市に住む権利と1人目の子供の大学資金が援助されるという。まさに人身売買の類いだ。金持ちが妾を囲い、金持ちは妾の存在に満足し妾は処遇に満足するWin-Winの関係と同じ。まさに昔の日本のエコノミックアニマルに似ている。しかしアニマルからヒトへと進化するのは歴史の必然だ。一方温首相は「経済改革は成功したが、政治改革もやらなければならない」と言ったらしい。しかし今の中国がやらなければならないことは、政治改革の前に倫理道徳の抜本改革。「衣食足りて礼節を知る」とはこの事を言うのだと思う。