ピンクスライムと成型肉

 「ピンクスライム肉」という聞きなれない肉があるらしい。人間の食用とはならない犬や家畜のエサ用のくず肉を、洗濯機で洗いアンモニアで消毒しミンチにしてから食品添加物で味付けした肉のことだ。アメリカのマクドナルドなどの大手が使用していたが、イギリスの料理家に指摘され使用を中止したとのこと。これだけでも驚きだがもっと驚くことがある。何と米農務省は、ピンクスライム肉ついて学校給食で使用しても安全性に問題はないとの見解を示したとのこと。米農務省は安全性さえ確保できれば人間は家畜の餌を食えと言っているように聞こえる。一方日本では成型肉というものがある。くず肉や内臓肉を軟化剤で柔らかくして結着剤で固め形状を整えた食肉。スーパーではサイコロステーキという名で販売している。外食企業では「やわらか加工」「霜降り加工」と注釈つきで提供されている。成型肉は内部に菌がいる可能性があるのでレアで食べると食中毒を起こす危険性が高い。数年前ステーキレストラン「ペッパーランチ」で加熱不足によりO157による食中毒が発生したのが記憶に新しい。成型肉はJAS法に基づいた合法的なものではあるが、もっと明確な表示に変更し食の安全を喚起する必要があると思う。