オリンパス問題

10月29日のブログにオリンパスの企業統治問題を書いた。あの程度の問題であれば良かったが「飛ばし」による損失隠しがバレて犯罪そのものに格上げされることになった。オリンパスのM&A疑惑は購読している雑誌FACTAを読んで知っていた。当初単なるワンマン経営者による大チョンボと見ていたが、事は重大事件に発展した。バブル時代のデリバティブ損失をひたすらに20年間も隠し続けてきた企業犯罪だ。経過は下記の通り。1984年から1993年のバブル全盛期に社長を務めた下山敏郎は「自分は知らない、財務部だろう」と言い、1993年から2001年の社長である岸本正壽の責任を暗にほのめかす。今渦中の菊川剛ワンマン前社長は2001年から2011年の社長を務め、今回のバブル時の損失隠しは社長職の引き継ぎ事項だと言っている。2011年4月マイケル ウッドフォードが社長に抜擢され、雑誌FACTAを読んで取締役会で事実を質した。しかし菊川の逆鱗に触れ即首。その後菊川が返り咲くが問題を収拾できず高山修一が社長となった。この間に野村証券、あずさ監査法人、新日本監査法人も絡んでいる。オリンパスドタバタ喜劇の一幕だ。事件の究明はお馴染みの検察特捜部に任せるとしても、東証は大証との合弁にうつつを抜かしている場合ではない。重要度が東証と大証の合弁を1とすれば、オリンパス問題は10000以上の重要な問題だ。マスコミはいつも報道価値を視聴率ではかるが、これからは重要度ではかる必要があるのではないだろうか。オリンパスの経営者、社員には言いたいことが山ほどあるが何時か機会があれば述べてみたい。クソミソに。