鈴木夕張市長

夕張市に30歳の全国最年少市長が誕生した。夕張市は全国唯一の財政再生団体で、322億円の赤字を今後16年間がかりで解消する必要があり厳しい状況下にある。当選した鈴木直道氏は、家庭の事情で大学に進学せず東京都に入庁し、その後夜間大学を卒業した苦労人。都職員として2年間応援職員として夕張市に派遣され、市の財政再生計画の作成への協力やボランティアやNPO活動に積極的に参加し市の改革に努めた。年収200万円減収を覚悟で市長選に立候補し、自民公明みんな推薦の小泉チルドレンを破り見事当選。都知事が夕張に協力する方針を明らかにしたことを受け、東京から提案を待つのでなく、東京とつながることでメリットがあるものはこちらから上げていく、前例主義にとらわれない姿勢を強く表明した。何とも頼もしい若武者だ。実務能力の高い都府県の協力を得ながら市の立て直しをはかるやり方は、これから財政再生団体に陥るであろう多くの市町村に大いに参考になると思う。夕張市の再生を祈願する。