カテゴリ:201103



31日 3月 2011
八百長問題の処分が明日発表されるので、ついでに横綱審議会の話を。横綱審議会は、3月10日相撲協会に対し、夏場所の通常開催を要望した。八百長問題は並行して続ければ良いとして。何か変だ。横綱審議会の役務は、横綱推薦の答申とけいこ総見。越権行為ではないのか。横綱審議会については、以前から問題が指摘されている。日本人の横綱推挙には甘いが、外人には厳しい。同じガッツをしても朝青龍には罰則を、白鵬には何のお咎めなし。特定力士への個人攻撃が異常なほど激しい。メンバーが、大手マスコミのトップばかりのため、良識ある判断が下せない。八百長疑惑が週刊誌で取り上げられても大新聞テレビは報道しない。八百長もみ消しのためのメンバーにみえる。八百長相撲を蔓延らせた元凶ともいえる。相撲協会には大相撲継続のため、八百長問題の解決も大切だが、協会を含め横綱審議会の大刷新も必要だ。
30日 3月 2011
高校野球東北高校の頑張っている姿は、被災者に自分自身も頑張らなければいけないという内面から湧き上がるような勇気を与えた。プロサッカーのチャリティーマッチは、被災者にみんなで頑張ろうという連帯感で外部から包み込むような勇気を与えた。サッカー関係者の団結力、遠藤選手の芸術的なフリーキック、カズ選手の華麗なゴールシュートとKAZUダンスおよび選手全員の真剣な試合態度は、観衆もテレビ観戦者をも魅了した。大成功だ。それとは正反対に商業主義を前面に出し自分達の都合を優先させたプロ野球は、ファン離れが加速している。プロ野球と政府は、その統率のなさといい良識のなさといい共通点が多い。
29日 3月 2011
テレビによく出てくる原子力安全・保安院とは何者なのか。東電からの情報をただ垂れ流すだけなので東電の広報担当に見える。調べてみると経済産業省の特別機関で、原子力利用に関する許認可、安全審査、保安検査を行う歴とした国の機関だ。福島原発は40年前の建設当時から水素爆発の恐れが指摘されていた。設計担当者は津波を全く想定していなかったと述懐している。原発の寿命は通常30年といわれている。2004年から事故が頻発している。今年になってから多量の検査漏れが見つかった。こういう状況にありながら、今年2月に原子力安全・保安院は、福島原発の今後10年以上の稼動許可を与えたのだ。津波の大きさが想定外だとしても、なるべくしてなった原発事故といえる。原発は極めて閉鎖的なムラ社会だ。ムラ長は誰だ。真っ当な仕事をしない経済産業省の責任は極めて重い。
27日 3月 2011
この大震災支援に米軍が大活躍している。ニュースによれば「トモダチ」作戦と称し、救援活動に約1万8000人が従事。艦船19隻と航空機140機で被災地に物資を届けている。隊員の腕には「友」「がんばろう日本」と日本語で刺繍されたワッペンがついている。救援活動の中核部隊は、沖縄駐留の米海兵隊と米海軍だ。米海軍の作戦部長によると、原子力空母「ロナルド・レーガン」はアフガニスタンでの戦闘に参加予定だったが、急遽人道支援に切り替え三陸沖で被災地支援中とのこと。今後アメリカに足を向けて寝るわけにはいかない。遠くの親戚より近くの他人とはいうが、遠い国からも近くの国からも支援をいただいている。感謝。早期の復興がお礼返しになるはずだ。
27日 3月 2011
政府は福島原発から半径20~30km圏内の屋内避難の住民に対し、自主避難を促す方針を表明した。屋内避難指示後この圏内は、商店は閉まり、歩く人の姿は消え、役場の機能まで移転し、ゴーストタウン化。放射性物質拡散の風評で生活支援もなく、逃げ出すにもガソリンがない、孤立化してしまった。その住民に今更自主避難といっても極めて困難だ。政府は無責任だ。政府はこの半径20~30kmを頑なに避難指示に変更しない。それは官僚の継続性が原因だ。官僚は既に下した判断の過ちは決して認めない。常に正しいものとし次への継続性をはかる。要するに放射能拡散状況が変わらないので避難指示には変更しないのだ。非常時は住民を第一に考え官僚の石頭を割ることも政治家の仕事だ。首相執務室に引き篭って対策会議をさぼりパソコン遊びをしているときではない。政治判断で避難指示に変更すべきだ。更に、科学的根拠に乏しい避難の同心円設定を見直し、チェルノブイリ事故時の放射性物質拡散状況を参考にして、特定スポット設定に切り替えるべきだ。
26日 3月 2011
大相撲の八百長問題特別調査委員会が、八百長への関与を認定した力士ら計20人に、角界追放を想定した処分案をまとめたらしい。果たしてこの処分は適切だろうか。大相撲では江戸時代から現在まで、相撲文化として人情相撲が続いている。現代になっても八百長疑惑は、柏戸/大鵬、千代の富士、板井、朝青龍等々話題に事欠かない。八百長は「注射」、真剣勝負は「ガチンコ」と相撲専門用語まであるほど定着している。大相撲が旅興行の見世物からスポーツの一つにステップアップしたのに、スポーツ精神の導入が追いついていないということだ。八百長疑惑関係者は現理事の中にもいる。現役力士はこの処分を納得出来るだろうか。八百長は大相撲の伝統文化だったと、協会は開き直って認めるべきだ。相撲だけに「仕切り直し」して、過去は水に流してもらうことだ。その上で、今後の規則罰則を制定し厳格に実行するしかない。
25日 3月 2011
世界が日本のソーシャル・キャピタルに注目し驚嘆している。ソーシャル・キャピタルとは、人間関係の豊かさこそ社会の資本としてとらえる概念だ。簡単に言うと、信頼関係、社会規範、ネットワークなどの構築度を指している。ソーシャル・キャピタルが豊かな地域は、政治的コミットメントの拡大、子供の教育成果の向上や、近隣の治安の向上、地域経済の発展、地域住民の健康状態の向上など、経済面社会面において好ましい効果をもたらす。災害時における同朋意識と助け合いの精神は、間違いなく日本に根強く存在するソーシャル・キャピタルだと言える。この大震災でみられた鉄道・バスを待つ長い行列、停電を我慢し更に節電に心掛ける人々、避難所の助ける人助けられる人、被災者同士の助け合い、災害ボランティア活動、そして略奪も暴動もない。こういった日本人にとっては当たり前のことが、海外からは驚異の目に映る。日本はソーシャル・キャピタルという大きな宝物を持っている。日本のソーシャル・キャピタルは各国からのご支援に対し、とりあえずお礼の一部になるかもしれない。
24日 3月 2011
この大震災を境に政治形態手法を変える必要がある。今までの野党の手法は、ネジレ状態を利用して与党に反対し、審議を遅らせ、閣僚をクビにすることがメインだった。民主党は、公約崩壊、支持率20%未満で国民からは見限られ解散も出来ない状態にある。一方、自民党は、民主と野党を交替しただけで新生自民に脱皮出来なかったため支持率は下がったままだ。民主を倒す力はない。要するに民主も自民も共に政権担当能力がないということだ。政権担当能力のない二小政党が子猫のようにじゃれ合っているのが日本の姿だ。大震災復興費用20兆円の捻出、財政建直し、社会保障制度と税制、経済成長戦略等々、今後数十年にわたる日本の国のかたちを決めなければならない大仕事がある。政治家にとっては一生に一度しか係ることが出来ない大仕事だ。民主1党では出来るはずがない。自民が加わっても出来るかどうかわからない。政界再編では間に合わない。今はまさに民主と自民が全面協力し、小を捨て震災復興と国造りに邁進するときだ。日本中の頭脳も総動員して建設的で過激で深い議論が出来、納得できる結論が得られるような国会活動に生まれ変わることを切に願う。
23日 3月 2011
原発事故の報道記事を並べてみると流れが見えてくる。事故発生の早い時期にアメリカから支援の提案があったが、廃炉が前提だったので断った。その後対策後手による放射能漏れ拡大と情報隠蔽体質に、オバマ大統領が菅首相に激怒した。再選を目指すオバマは、原発を柱とするクリーン・エネルギー推進を目玉政策にしていたためだ。オバマが菅を恫喝し、菅は不手際を謝罪した。それを受け菅は清水東電社長を「原発事故対策から撤退するな。すれば東電は潰れるぞ」と恫喝した。更に海江田大臣は、設備故障で放水を中断した消防隊員を「言う通りにやらないと処分するぞ」と恫喝した。放射性物質が到達するかもという報道でアメリカ西海岸はパニック状態となり、ヒラリー国務長官が菅の原発危機への対応のひどさに激怒。被災直後は日本への同情も多かった米国内で反日感情が高まりつつある。官邸主導への拘りと秘密主義のため恫喝が連鎖し、廻りめぐって民主を選んだ国民にお鉢が回ってきた。因果応報か。
22日 3月 2011
普段の生活では目立たない人が、異常事態になると突然ウルトラマンに変身することがある。福島原発で活躍中のフクシマ50、ハイパーレスキュー消防隊、自衛隊達だ。彼らは放射線を知り尽くした専門家集団だ。その彼らが命を掛けて恐怖と向き合いながら戦かっている。またテレビには被災地の後片付けのため、若者のボランティアが大勢詰め掛けている姿が映されていた。普段の若者を嘆く者もいるが、いざとなれば彼らはウルトラマンの子供達だ。若者も捨てたもんじゃない。異常事態は人の能力を裸にする。一方政府は相変わらず機能不全。逆も真なりか。

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