米国の信用格付けがトリプルAから陥落

大手格付け会社ムーディーズが、米国の信用格付けを最上位のAaa(トリプルA相当)からAa1(ダブルAプラス相当)に引き下げた。S&Pもフィッチも既にトリプルAからダブルAプラスに1段階引き下げている。これで米国に最上位の格付けを付与する主要格付け会社はなくなった。米下院の減税法案によると、25~34会計年度の10年間で減税規模は約4兆ドルに達する。でも、減税の多くが単純延長に過ぎず、景気の押し上げを通じた税収増は期待しづらい。ムーディーズは現在の減税法案によって、社会保障支出などの義務的支出と財政赤字の大幅な削減が実現されるとは信じていないと断じている。金利上昇に伴う利払い負担が高まっており、今後10年間で連邦政府の基礎的財政収支の赤字が約4兆ドル増加すると指摘している。格下げを受け、米債券市場では米国債が売られる場面があった。いよいよトランプは崖っぷちに追いやられそうだ。