エンゲル係数が42年ぶりに28%の高水準に達したとのニュース。28%はG7で最悪の数値とのこと。家計支出に占める食料品の割合は、エンゲル係数と言われる。学校の教科書では、エンゲル係数が低くなるほど豊かだと教えられてきた。今から60年前頃は40%もあった。その数値が下がる度、豊かな方向に向かっていると実感したものだ。時系列的に見ると、エンゲル係数は1960年代から2000年にかけて直線的に下がり続け、40%が25%まで低下した。ところが、2000年を境に上昇し始め2024年には28%に達したのだ。異常気象等で数年来、生鮮食品や穀物などの品目が上がっているためだ。更に高齢化で世帯収入が増えにくくなって消費支出全体に比べて食料品の比率が高まっているのも要因だ。異常気象には抗えないし、高齢化に打つ手は無い。経済評論家の中には「生活が多様化しているので一概にエンゲル係数が高くなったからと言って、生活が貧しくなっているとは言えない」と主張する者もいる。しかし、日本人の生活が貧しくなっているのは間違いない。今こそ収入を増やす方策が求められている。
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