テレ朝の番組「池上彰のニュースそうだったのか」の内容が、専門家から「テレビで放送すべきではない」と指摘されている。番組で池上は、諸説あるが「日本」の読みが「ニッポン」から「ニホン」になったのは「せっかちな江戸っ子が早口で話したため」と解説した。それに対し国語辞典編纂者が「これはきわめて明白な俗説中の俗説で、たとえ諸説ありと断ったとしても、テレビで放送すべきではない」と指摘したのだ。「諸説あり」という表現は、専門家が真実を追究して、それでもなお幾つかの説に分かれる、という場合にこそ使うべきもの。「事実に反する」とあっさり否定できるような説を「諸説」の中に加えるべきではない。「諸説あり」がフェイクを拡散させる免罪符になってはならない、と指摘しているのだ。「ニッポン」から「ニホン」になったのは、決して江戸っ子の所為ではなく、p→fという子音弱化なのだ。「母は昔パパだった」という表現が有名だ。決して、今様のLGBTではない。母を昔はパパと発音していたのだ。それが時代を経るにしたがってp→fという子音弱化で、ハハに変化したのだ。これが「ニッポン」から「ニホン」に変化した諸説の一つなのだ。知ったかオジサンの池上の底は浅く、フェイクオジサンとも言えそうだ。決して安易に諸説をまき散らすべきではない。
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