高校生が化学の定説を覆した

高校生が、化学の定説を覆したとのニュース。白金箔を火であぶり、水素ガスを吹き付けると、爆発的に燃える。この現象の定説は、白金の触媒作用で箔の表面にくっついていた酸素原子が、吹き付けた水素原子と反応し爆発する、というものだった。顧問の先生がこの現象を実演して見せてくれたことが切っ掛けになり、何故爆発するのかの研究を始めたという。白金箔の裏にテープを貼ると爆発しない。白金箔を厚くすると爆発しない。定説が間違っていることが分かった。結局、箔の裏側にある酸素が、箔に開いた小さな穴を表側に通り抜ける時に触媒作用が起き、定着した酸素原子と水素原子が反応し爆発するとの結論に至った。この成果は、自由研究のコンテスト「高校生・高専生科学技術チャレンジ」で高く評価され、特別協賛社賞の「花王賞」を受賞した。5月には、例年60カ国以上から高校生ら千数百人が集う世界最大級の大会である国際学生科学技術フェアに日本代表として挑戦するという。高校生は「研究をより発展させ、触媒反応を効率化し、白金の使用量軽減を目指したい」と抱負を語ったとのこと。定説をも覆す高校生の好奇心に頼もしさを感じた次第。日本の将来は決して暗くなない。