訓令式ローマ字をヘボン式に

文化庁の文化審議会国語分科会が、小学校で学ぶ訓令式ローマ字をヘボン式に改定することを検討するという。現在国内ではヘボン式表記が主流で、訓令式は殆ど使われていない。今頃になって改定を検討するとは、余りにも遅すぎる。また、未だに小学校で訓令式を教えているのかと二重に驚いた。訓令式とは「し」を「si」、「おー」は「oに山形(^)を乗せるやつ」だ。因みに,ヘボン式なら「し」は「shi」で「おー」は「oまたはoh」だ。30年くらい前の頃、転勤先で新しい名刺を作ってくれた。その英字表記に訓令式ローマ字が使われていたことに驚いたことがある。そんな前から日常的に訓令式など使われていなかったのだ。訓令とは行政機関に対する命令で、訓令式を定めた訓令は1937年に出された内閣訓令第3号「国語ノローマ字綴方統一ノ件」のこと。文科省の学校教育の杜撰さを示す一例だと思う。こんな事を学ばされる小学生は可哀想としか言い様がない。