7700ではなく、まずは7119を

三重・松阪の「入院に至らない救急搬送は6月から7700円徴収へ」との記事。いよいよ日本でも救急車がタクシー並みに有料になるのかと思った。そもそも救急車を呼ぶケースは緊急時だ。そんな時に7700円を携行していかなければならないのか?不便な世の中になったものだと感じた。ところが、調べてみると、そうではない。入院しない場合は選定療養費として病院から請求される仕組みなのだ。選定療養費とは、地域医療を支える大病院を、かかりつけ医師の紹介状無しに受診した際に、通常の保険診療の自己負担分に上乗せされる保険外費用のこと。大病院の高度医療が妨げられないようにするために設けられた仕組みなのだ。この仕組みを救急車にも適用するということだ。この7700円徴収で、本当に軽微な呼び出しは減るに違いない。しかしながら、救急車を呼ぶのを迷うケースでは、最悪の場合手遅れになる恐れも生じるかもしれない。7700円徴収が良いシステムだとは必ずしも言えない。消防庁には救急安心センター♯7119がある。救急車を呼ぶべきか迷ったときに、専門家が相談に乗ってくれる。7700ではなく、まずは7119を活用するよう、広報の徹底を図るべきだと思う。