今年は「宇宙天気災害」が起きる恐れがあるという。宇宙天気とは、太陽の活動によって宇宙環境が天気のように変化する現象のこと。そして、宇宙天気災害とは、太陽の活動によって地球の社会インフラが影響を受ける災害をいう。地球の天気は雲が厚ければ雨や雪が降るなど、基本的に雲に左右されるが、宇宙天気で注目すべきは太陽だ。太陽は、光や熱などを放出して地球に恩恵をもたらす一方で、X線や高エネルギー粒子など、地球に悪影響を及ぼす物質も放出している。太陽の表面が突発的に爆発する太陽フレアが起こると、地球上の社会インフラがダメージを受けることがしばしばある。太陽の黒点の数は、太陽活動が活発になると増加する。黒点数は約11年周期で増減を繰り返しており、数が多いほど大規模な太陽フレアが起こる傾向があるとされている。アメリカ海洋大気庁の宇宙天気予報センターが、次のピークは2024年と報告した。宇宙天気災害は、文明が進化するほど災害も甚大になるのが特徴だ。1989年にはカナダで大停電が起きたが程度だったが、2022年はスペースX社の小型衛星が40機も落下した。今年は、通信・放送、電力使用、GPSなどの測位利用、衛星運用、航空運用、有人宇宙活動などのインフラに要注意だ。社会インフラでは計画停電や計画運休などをして、最悪の被害が出ない選択をするのが重要だ。個人では、パソコンや電気器具をコンセントから抜いて被害を最少に抑えることが必要だ。
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