了解と承知の使い分け

ウインドウズ95が発売された1995年ころから、Eメールが使われるようになった。上司への返信メールに「了解しました」を使うのが常だった。ところが、いつの日からか「了解しました」は目下に対して使うものだから、目上の人には「承知しました」を使うべきということが常識になった。だから、返信宛てが目上か目下かで「了解しました」と「承知しました」を使い分けるようになった。一説によると「了解より承知が望ましい」という言説が始まったのは、2008年にiPhone3Gが発売され、スマホがビジネスメールとして使われるようになったからだという。「了解しました」は丁寧語で、これで意味は十分伝わるが、「承知しました」になると、謙譲の意味を含むので、相手をより尊重していることが伝わる言葉となる。更に「了解いたしました」「承知いたしました」と言えば、より丁重な表現になるとのこと。でも、使い分ける必要があるのだろうか。自分はもう77歳だから、滅多に目上の人に返信することは無い。年に1~2回年上のゴルフ仲間に使うくらいだ。もはや敬語を使い分ける時代は過ぎ去っている。今では友達やカミサンには「了解です」か、もっと簡素に「了解」を使っている。一方「承知」は堅くて使えない。