科学技術開発における倫理

阪大の研究グループが、2匹のオスのマウスからメスの卵子なしで健康な子どもを作ることを実証し発表したとのニュース。まず、オスのマウスの皮膚細胞に由来する幹細胞から卵子を作った。この卵子を別のオスの精子によって受精させ、受精卵をメスのマウスに移植して成長・成熟させた。600個のうち7個が正常に成長し、成体になると繁殖能力を示したとのこと。遂に男だけの世界が到来するかを暗示させる研究成果だと思う。でも、この研究で、オスだけで子どもが出来ると証明された訳ではない。受精卵はメスに移植したのだから、厳密に言うとメスがいなければ子どもは出来ないのだ。それにしても、人類は益々神の領域に侵入しつつある。科学技術開発における倫理について、今一度見直し、人類共通の倫理を再確立する必要があると思う。