スポンサーが逃げ出し始めた

女子プロゴルフ選手の成長が目覚ましい。全英オープン女子には日本人選手が16人も出場し、全選手の1割強も占める。国内の居残り組には、小祝、稲見、原などの有力選手もいるから選手層は相当厚い。ところが、日本女子プロゴルフ選手権のスポンサーであるコニカミノルタが今年限りで降りると発表した。日本女子プロゴルフ選手権は日本女子プロゴルフ協会JLPGA主催の国内メジャー大会だ。27年間も続いたなじみ深い冠スポンサーの撤退になる。昨年はGMOインターネットが撤退し、楽天グループの撤退も噂されている。スポンサー離れが続いているのだ。原因は明白だ。小林JLPGA会長による協会財政基盤強化のための強引な改革だ。最初は大会主催者にあった放映権を奪い、放映権料収入を手に入れることだった。しかしネット配信は契約数が伸び悩み、地上波での試合中継が少なくなり、女子プロ人気も頭打ちになってきた。そこで考えた次の手が、各スポンサーへの主催権返上だ。大会主催権を協会に返上させて、現スポンサーには特別協賛会社になってもらい、多額の金を手にしようという狙いなのだ。当然、スポンサーには旨味が無くなるから撤退に動くのは当たり前だ。小林JLPGA会長の改革は、協会財政基盤強化による選手育成・強化のはずだった。しかし、現実はネット配信化と主催権強奪で女子プロ人気は陰り、虎の子のスポンサーも逃げ始めた。失敗の原因は、元々高い女子プロ人気を大前提にした改革であったことと言えそうだ。