岸田の二重の過ち

岸田首相が13日の会見で「解散・総選挙の時期について情勢をよく見極めたい」と薄ら笑いを浮かべた。如何にも解散するぞと映る。それに対し穀田共産国対委員長が「解散権をもてあそぶな」と批判した。そして、今日15日に岸田は「今国会で解散はしない」と公言した。岸田は解散権について二重の過ちをしていると思う。1つは、解散する気も無いのに解散をちらつかせ与野党議員をもてあそんだこと。もう1つは、首相の専権事項である解散権を国会閉会前に放棄してしまったこと。一方野党も野党だ。立憲民主は内閣不信任案を提出するぞと息巻いていた。それに呼応して与党は「内閣不信任案は解散の大義になる」と言い出した。すると安住立憲民主国対委員長は何と「我が党が内閣不信任案を提出しても成立しない。成立しないものを前提に大義とするのはおかしい」と発言した。では一体内閣不信任案は何が目的で提出するのだろうか。恒例だからとでも言うのだろうか。言外に「解散総選挙は嫌」という思惑が在り在りだ。結局、議員一同ノホホンと過ごせることになった。では、岸田にとって、解散見送りはプラスなのだろうか。安倍長期政権は選挙に勝つことで力を付けてきた。岸田の解散見送りは、今後ボデーブローのように効いてくるはずだ。