真の少子化対策とは

岸田首相が大見得を切った「異次元」の少子化対策の財源確保が、未だに宙を彷徨っている。社会保険料の上乗せと歳出削減だと言うが、歳出削減は手付かずだ。13日の記者会見で岸田が概要を説明するとのことだが、具体的な歳出削減策は全く期待出来ない。恐らく歳出削減は努力目標で霧の中となり、社会保険料の上乗せだけが認知される結果となるのだろう。一般家庭においても、支出に順番はある。今までAに使っていたが、諸般の事情からAを削減しBに充当するというのが当たり前だ。それは国家の財政にも当てはまる。いきなり税収が増える訳ではない。限られた財源の中でやりくりするのが当然だ。Aを削減しBに充当するという決断が岸田に求められている。しかし、岸田には全く期待出来ない。岸田は少子化対策を倍増すると宣言したが、そもそも岸田の少子化対策は的を射ているのだろうか。専門家は、少子化のもっとも大きな要因は未婚化・晩婚化だと指摘している。子育ても重要だが、第1要因ではないのだ。結婚しないのは、雇用の不安定と低賃金の問題があり、将来の生活の安定を見据えられないからなのだ。岸田の少子化対策はやった感がある。しかし、未婚化・晩婚化の解消は政治家の実績に表れ難い。だから、政治家は少子化対策を目指す。だが、日本にいま必要なのは未婚化・晩婚化の解消なのだ。この難しい問題に取り組み政治家こそ、真の政治家といえる。