マグネシウムと言うと、高校時代の化学の授業を思い出す。文系の高校生は、化学への馴染みが薄い。まるで外国語を覚える感じだ。だから、殆どの生徒は化学を嫌いになる。当然の事だと思う。自分は化学を生業としてきたが、高校2年で化学を習い始めた時は、MgはMという元素とgという元素からなる物質だと思っていたほど、化学が苦手だった。そのマグネシウムが今脚光を浴びている。マグネシウムは、健康でハッピーに生きていくために体が必要とするミネラルの一つだ。心臓の健康を守る、生理痛を和らげる、筋肉機能がアップする、骨の健康を支える、炎症を抑える、不安やうつを軽減する、血糖値を調節する、睡眠の質を改善する、胃酸の逆流や胸焼けを緩和する等々、八面六臂の活躍だ。一方工業材料としても期待されている。物質・材料研究機構はマグネシウム金属電池を空気中で製造する技術を開発した。マグネシウム電池は現行のリチウムイオン電池よりもエネルギー密度を高められると期待されている。その安価な製造方法開発したのだ。近い将来、電池はリチウムではなくマグネシウムと呼ばれ、時代の寵児になるかもしれない。
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