「かもしれない」で文を結ぶこと

永久保存すべき重大少年事件などの裁判記録を廃棄してしまったことに関する調査結果を最高裁が公表した。永久的に保存される「特別保存」の指定は家裁所長が決定するが、所長に相談も無く機械的に廃棄されていたという。どうやら裁判所には、裁判が終われば記録は不要との風土があったとのこと。最高裁が「特別保存記録の膨大化の防止策」を全国の地家裁に出したことも廃棄を増長させた。全国的に記録庫が満杯なことも影響したようだ。重大事件の裁判記録は、社会の有りようや、ひずみを映すものであり、国民の財産とも言える。結局、最高裁の裁判記録に関する見識が欠落していたということだ。今後は、裁判記録を公文書館に移し、公文書管理の専門家が廃棄の可否を判断するよう改めるとしている。やっと諸外国並みに管理が出来るようになるかもしれない。でも、最高裁は当てにならない。だから「かもしれない」で文を結ぶことになる。